Oct 27 2008
目が覚めて、窓の外を見るとまだ暗い。時計を見る。AM5:15
日本にいる時には考えられない時間に起きた。寝るのが早いと目覚める
のもまた早い。結局マルタでは最後まで早寝早起きだったのだが。
眠気覚ましと今日の予定を確定するため、『ザビッハ・マルタ』を読む。
日本でマルタについてのガイドブックを探す時に、直面したこと。
マルタガイドブックはかなり少なく『ザビッハ・マルタ』くらいしかない
のである。南イタリアとセットになった『地球の歩き方』はあるが量が少なく、
情報が古く誤りも多い。日本ではマルタはメジャーではないことを痛感させられた。
そうこうしているうちに7時になったので、グランドフロアのレストランへ行く。
楽しみにしていた朝食である。それにしても妙に食べ物にうるさい旅行記だ。
しかし、食は文化であり、人生で最大の醍醐味である。軽んじるわけにはいかない。
メニューは・・・ビュッフェ形式である。
「スクランブルエッグ」「ハム」「チーズ」「ベーコン」「ソーセージ」などがあり
パンが5~6種類、シリアルが4種類、ヨーグルトがプレーンとストロベリー。
ドリンクはコーヒー・紅茶・オレンジジュース・パインジュースにミルクやココアなど。
それからデザートでケーキやフルーツも。
野菜が少ないのが難点。美味しいけど、5日間同じだとさすがに最終日ともなると飽きました。
初日なのに全部の種類を食べようと張り切り過ぎたか、食べ過ぎました。
自制できないなんて駄目ですね。部屋に戻って寝転んで動ける状態になるまで待機。
結局1時間くらいゆっくりしていただろうか、9時になり胃も軽くなったので
出発することとした。
トラブル続きに泣かされる一日の始まりであった。
やはりヴァレッタへ行かないことには始まらない。
ホテル正面のバス停で待ち、62番のバスに乗る。ここで50セントや
1ユーロ・2ユーロといったコインがないことに気づいた。さらには
5ユーロや10ユーロといった小さめの札もない。後ろに人もいるし。
やむなく20ユーロ札を一枚差し出す。運転手がお釣りをコインで沢山
くれるので受け取る。量が多く、後ろに人が並んでいるのでとりあえず
空いている座席に座った。
そしてヴァレッタ到着。メインゲートをくぐったところで、ふと財布を見る。
・・・やられた。
1ユーロ硬貨が一つしかない。
2ユーロ硬貨はない。20セント硬貨とか5セント硬貨とかはじゃらじゃらあるものの。
20ユーロ出して47セントなんだから19ユーロ53セントのお返しが正しいわけで。
ボラれた。まぁ・・・
バス運賃で20ユーロ札なんて出すこっちが悪いんだけど。
その場で釣りを確認しないこっちが悪いんだけど。
それでも凹みましたね。迂闊もいいとこでした。
やっぱりね、チップ用とかも含めて硬貨が多目に持つようにしなきゃ駄目ですね。
気分転換しなきゃ、と思いつつもなかなかすぐにはいきません。
現在のレートで2600円弱とは言え、自らの不注意が原因だとは言え、
ボられたという事実で気分が滅入りました。
済んだことは仕方がない。ムリヤリ気分を変えようと、聖ヨハネ大聖堂へと
向かいます。主な名所は昨日のうちに場所を確認してあるので迷いません。
大聖堂に着くと入り口から30mくらいの行列が伸びていました。
(写真は前日に撮った人が並んでいないもの)
観光名所はどこもこんなものですね。
列の後ろにつくと10分程度で入場。
ここでの見所はやはりカラヴァッジョの『聖ヨハネの断首』と『聖ヒエロニムス」です。
この絵は撮影禁止(大聖堂ではフラッシュのみ禁止)なのですが、やはりキリスト教の
絵画は物語性があるので、背景を理解すると意味が分かるので味わいも異なってきます。
それ以外にも床には大理石の墓碑が敷き詰められていたり、となかなか豪華な大聖堂です。
キリスト教を守る騎士団。その騎士団の教会であるだけのことはあります。
次に訪れたのは、騎士団長の宮殿と兵器庫。
ここは併設されていますが、まず騎士団長の宮殿から。歴代の団長の公邸であり
重要な会議や催しが開かれた場所です。
パッと見て目につくのが甲冑ですね。夜中に一人でここへ来たら動き出しそうです。
今度は兵器庫へ。
ここには甲冑や剣・槍・大砲といった武器が揃っています。軍事マニアには
堪らないことでしょう。何でも全部で約6,000点あるそうだとか。
そして11時からエルモ岬で「マルタ エクスペリエンス」を鑑賞するため移動。
「マルタ エクスペリエンス」とは、マルタ歴史を描くマルチビジョンショーです。
英語は当然のこと仏語や独語など多言語対応です。ご親切に日本語まであります。
古代人の暮らしから始まり、時系列でマルタを説明。イスラム文明の
支配下に置かれたり、騎士団の時代もあったり。教育用資料という感じ
だけど、なかなか楽しめます。第二次世界大戦時は英国領だったので
ドイツ軍の空襲で人々が苦しんだ様子は印象的でした。
マルタは小国であり、様々な勢力の支配下に置かれてきたのです。
それ故に様々な文化が残っており、また融合しているのです。
上映終了後は再び街中へ戻り・・・既に12時を回っていました。
今日は14時からハイポジウムを予約しています。
昼食を食べるかが判断の難しいところ。
やはり朝食を欲張りすぎたせいであまりお腹が空いていないのです。
そこで、マルタの有名店『カフェ・コルディナ』を眺めていたら目に入った
アイスクリームを昼食とすることにしました。いやぁ、これがまた美味しい。
オレンジヨーグルトのアイスにしたけど、甘いし量は多いし、で。
日差しが強いわけではないけど、着ていたシャツが厚めであることもあって
冷たいものが食べたくなっていたのです。
そして街の入り口にあるツーリストインフォメーションで再び情報収集。
ハイポジウムへ行くには何番のバスに乗れば良いのか確認してバスターミナルへ行きました。