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マルタ旅行記【6】 ~静寂の街イムディーナ・ラバト~

13:10、ヴァレッタのバスターミナル。
ハイポジウムの予約は14時なのでそろそろ向かわなければならない。

ここでハイポジウムの説明をしておこう。
ハイポジウムは、世界遺産に指定されている世界でも珍しい地下神殿跡です。
遺跡保護のため、見学はガイドツアーのみで、最初に簡単なパネルでの
案内と映像&音声の説明を聞いた後に、ガイドの案内で遺跡内を巡ります。
ツアーは1時間毎の完全予約制になっていて、大体1週間先まで予約で埋まります。

ということで日本から10/28(火)14時のツアーを予約していたのです。
滞在中の予約はまず無理でしょうから、遅れたらハイポジウムは見学できません。

事前に調べたところ11番のバスに乗るらしいが、11番のバスが来ていない。
同じ方向に行くバスは幾つもあるので、係員に尋ねると8番のバスで行けるという。
8番で待っているとすぐにバスが到着、13:30発でヴァレッタからバスで
10分程度だという。

しかしここで問題が。前に説明したように土地勘のない旅行者としては
どこで降りれば良いか分からりません。事前に「大きな教会が見えたら
次の停留所で降りる」ということを、調べておいたのですが不安でした。

運転手に「ハイポジウムに着いたら教えて」と言ったら「他の人に聞いてくれ」
とつれない返事。
バスの運転手によってアタリハズレがあります。日本で読んだ旅行記で
は、親切な運転手に頼んだら降りる所で教えてくれた、と・・・。

ハズレの運転手に当たってしまったようです。とりあえずヴァレッタから
10分程度で大きな教会が見えたところで降りよう、大丈夫だ、と自分に言い聞かせる。

バスが出発してちょうど10分が経った頃、大きな教会が見えてきました。
「よしよし、ここで降りればえぇんやな。」とホッと一息。下車しました。
ハイポジウムは家を建設している途中で発見され、住宅街の中にあるとのこと。
なので大きな行先案内板などは出ていないんだろうな、と推測。
誰か掴まえてどちらへ行けば良いのか教えてもらう。

近くに人がいなかったので、住宅街を適当にウロついていると、20代の女性を発見。

「すみません、ハイポジウムはどちらの方向ですか?」
「え、ハイポジウム? 歩くには遠すぎますよ。この近くにはないです。」

ショッック!!

どうやら降りる場所を間違えたようです。不安が的中しました。
ぬかった、やはりもっと細かく調べて来るべきだった。
バスは通常30分置きか1時間置きなので、どう考えても間に合わない。

ということで、ハイポジウムは断念するしかなくなりました。
事前に入場料の10ユーロも払ったのになぁ。本日の損失、30ユーロ也。

仕方がないので、元の停留所まで行きヴァレッタ行きのバスへ乗ります。
予定を変更して午後は古都イムディーナ・ラバトを観光することに。

ヴァレッタへ戻る途中でイムディーナ行きのバスが80番または81番である
ことを確認していたので、バスターミナルへ戻りすぐに80番・81番乗り場で待つ。
10分もすると81番のバスがやってきたので乗り込む。

やれやれ・・・ハイポジウムへ行こうとして戻ってくるだけで1時間のロスだ。
ということで14:30イムディナへ向けて出発。

イムディーナとは、聖ヨハネ騎士団がマルタへ来るまで栄えていた昔の都市
であり、ヴァレッタに遷都されるまでマルタの首都であった古都。
名前はアラビア語で「都市」を意味する言葉「メディナ」に由来する通り
アラブ人がマルタを支配していた時代に造られました。

現在は定住者が少なく、それ故に「サイレントシティ」と呼ばれます。
もっとも日中は観光客が結構いますけどね。夕方の人影が無くなって
きてからのイムディーナは最高です。その時間帯はちょっとしかいなかったけど。
ちなみに隣接したラバトはアラビア語の「街」に由来します。
「イムディーナ」が城下町で「ラバト」が庶民の町ですかね。

15時過ぎにラバトの停留所に到着。結構降りる人が多いし、ここでいい
んだよな~という感じで降りました。イムディーナはどっちだろ?という
顔をしていたようで、イムディーナ観光をしてヴァレッタへ帰ると思しき
おばさんが
「イムディーナはあっちよ。坂を下りていくの。」
と丁寧に教えてくれます。いやぁ~、ありがとう。観光者同士助け合わねばね。
こうして良い循環が生まれていくのです。そういうことがあると俺だって
他の観光者に親切にしたくなりますし。まぁ、無くても困っている人は助けたいけど。

坂を下っていくとすぐにイムディーナに辿り着きました。まずはメインゲートから。

イムディーナ・メインゲート1

イムディーナ・メインゲート2

それから、「大聖堂博物館」⇒「大聖堂」⇒「保塁広場」と周りました。

ここはざっと写真で紹介。

イムディーナ路地1
  (迷路のように細い道が続きます)

大聖堂と聖パウロ広場
  (大聖堂と聖パウロ広場)

大聖堂の中
  (大聖堂に入場しました)

大聖堂・天井ドーム
  (天井ドーム)

スケッチの少女
  (道端でスケッチする少女)

銅像
  (カトリックの国ですから)

保塁広場から
  (保塁広場からマルタを望む)

イムディーナ・ラバトで歴史的に無視できないのが、聖パウロの存在。
「マルタ・エクスペリエンス」でも紹介されましたが、聖パウロが漂着し、
キリスト教を伝えたのがこの地なのです。

保塁広場でマルタを一望できる素晴らしい見晴らしに感動し、反対側の道(ギリシャ門側)
からラバトへと向かいます。

途中、見つけたパン屋で二つほどパンを買います。こちらのパンはやはり大きい。

ラバトでは「聖パウロ教会」「聖パウロの地下墓地」「聖アガタの地下墓地」
へ入場。
そう、ラバトの見所はカタコンベ(地下墓地)なのです。
ちなみにイムディナほど観光名所ばかりではなく、商店・土産物店やカフェ・
レストランも多いので時間があればゆっくりしたかったかな。

聖パウロ教会
  (聖パウロ教会)

聖パウロのカタコンベ1

聖パウロのカタコンベ2

聖パウロのカタコンベ3

聖パウロのカタコンベ4

  (以上、聖パウロのカタコンベの様子)

「聖パウロの地下墓地」へ入場する際、日本人グループの観光客と遭遇しました。
彼らは60~70歳くらいのグループで、フランクフルト経由で来たのだとか。
一人旅だと説明すると
「いいわぁ~、男の子はそれ(一人旅)ができるから羨ましい。」
と。
これ、昨年のチェコへ行く時に行きのフライトで一緒だったご婦人の方々にも
言われたなぁ。

ツアーではなく、一人で海外へ行ってしまうのを行動力があって羨ましいと感じるものらしい。

そのグループのリーダーらしき男性がカタコンベを見て、「見事だなぁ。
けど、今まで見た中ではトルコのカッパドキアがやはり一番すごい。」と
感想を洩らしていた。
今まで三十数ヶ国に行ったことがあるとか。

うぅ、トルコのカッパドキアも行きたいんだよなぁ。カッパドキアの地下神殿。

そして、1時間毎のツアーに参加する形でしか入場できない「聖アガタの地下墓地」
チケットを購入すると「時間まで上の博物館を見てて」と言われる。
素直に2階・3階の博物館を見ている中、トラブル発生。

・・・デジカメ故障!

ピーンチ。まだ旅は前半ですよ。マルタ2日目ですよ。写真はしょせん写真だけど
後で振り返る時に写真があるとないとでは大違いなんだよ~。

電源ボタンを押しても「ジージー」と音がするだけでレンズが開かないのです。

この後、ツアーの時間になってガイドの説明を聞きつつ地下墓地を見るも
どこか心は上の空。

カメラどうしよう・・・やっぱ買うしかないよな。
待てよ、違うメーカーのカメラ買ったらSDカードのフォーマット違うんだから
初期化したら今のデータ消えちゃうじゃん。ってことはSDカードも買う必要
あるのかよ・・・。観光地で買うと高いんだよなぁ。

なんてことを考えていました。そう、昨年のチェコ旅行で持っていったSDカード
の容量が足りなくなり、途中で512MBのを買ったのでした。
その時に日本で安く買おうとすれば同じ値段で2GB買えるなぁ・・・などと
考えましたが、その時以上に悲惨な状況。

そして、聖アガタの地下墓地を出た後、ダメ元でデジカメをトントン叩いて
いたら・・・突然「ジーキュルキュル」と音がしてレンズが開きました。

(それで良いのかリ○ー!)思わず日本語で叫びそうになった瞬間でしたね。

その後も普通に使用できていたので、まぁ一時的な現象だと判断。
それでも不安ではあったけど。

※後日談※
リ○ーのその機種では同様の現象が結構発生するようです。「突然死」と
表現されていたけど、まさに突然使えなくなります。レンズが開かなくなるわけで。

そのようなトラブルにも見舞われましたが、イムディナ・ラバト観光を終了し
65番のスリーマ直行便のバスが来ていたので、ホテルそばのバス停まで帰りました。

その日の夕食は、イムディナで買ったパン。やはり朝食を食べ過ぎましたかね。
なかなかお腹が空かなかったのでそれで十分でした。
ということでお風呂でゆっくりし、この日も22時頃に寝てしまいました。

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